人気ブログランキング | 話題のタグを見る

女性の遺体・盗難事件が発覚(中国)

女性の遺体・盗難事件が発覚(中国)_d0237562_1371426.jpg

女性の遺体・盗難事件が発覚(中国)

中国北西部の甘粛省から東部の山東省にかけての広い地域の農村部で、
埋葬されたばかりの女性の遺体の盗難事件が相次いでいる。
「陰婚」と呼ばれる習俗のためで、亡くなった男性の“伴侶”にするという。
オピニオン誌の「瞭望東方周刊」は、「おろかな習俗」などと批判した。

中国では土葬が一般的だった。
しかし共産党は唯物主義の立場から「遺体の崇拝」に対して批判的で、
墓地の確保にも問題があるとの現実的判断からも、火葬を推奨している。
遺族に対して相当に強力な“圧力”をかける場合もある。
ただし、農村部では現在でも、土葬を望む人が多い。

「陰婚」はもともと、未婚の女性が亡くなった場合に多く行われた習俗で、
同じ時期に死亡した若く未婚の男性を見つけ「あの世で添い遂げさせる」ために行われた。
あいだに仲人も立ち、婚礼などの儀式を行ってから2人を埋葬した。

問題なのは、亡くなった男性の遺族らが一方的に「女性の遺体」を求めるケースが増えたことだ。
そのため、“専門業者”が近隣の土地で「適当な女性の遺体」を盗む事件が多発するようになった。
埋葬の直後に墓が掘り起こされる事例が多いという。

威県民政局の張貴安副局長によると、高齢者の中には火葬を極端にいやがる人もいる。
中には、「必ず土葬にしてくれ。
陰婚も絶対に手配してくれ」と遺言して自殺してしまった男性の高齢者もいたという。
病気で死亡した場合、
当局が火葬を強く勧めるので「自宅敷地内にこっそりと土葬してくれ」と遺言した。

男性の妻はすでに亡くなっており、火葬されていた。
男性は「もう、あの世で伴侶になれない」と考え、
「必ず『陰婚』を手配してほしい」とも遺言していたという。
男性の姿を見かけなくなったことを周辺住民が不審に思い、
当局が最終的に死亡を確認したのは数年後だった。

河北省〓台市の農村部、威県侯貫鎮に住む王長江さんによると、
母親が亡くなったので2010年11月24日に土葬した。
近所で「女性の遺体が盗まれた」事件があったと聞いて心配になり、
家族で相談して確認のために掘り起こした。
母親の遺体は消えていたという。
王さんよると、近所だけで女性の遺体の盗難が少なくとも10件はあった。
(〓は「形」のへん部分におおざと)

当局は、女性の遺体の盗難事件に神経を尖らせている。
逮捕者の1人は、女性の遺体の盗難を十数年にわたり続けていたことが分かったという。
2010年だけでも、分かっただけで遺体12体を売り、
“報酬”として80万元以上を受け取っていたという。(編集担当:如月隼人)

by yamiyontetsu | 2011-06-07 13:05 | 恐ろ中国